中小企業者のご紹介

有限会社 佐藤養助商店
代表取締役 佐藤 正明 氏

【写真】須貝 享平 氏

伝統に甘んじず、将来を見据えた経営戦略を打ち出し、更なる飛躍を目指す

有限会社 佐藤養助商店
代表取締役
佐藤 正明 氏

◆秋田を代表する名産品「稲庭うどん」の中でも「佐藤養助」ブランドは県内はもちろんのこと、全国にそして海外までもその名が知れ渡っており、その地位は揺るぎないものだと思いますが、経営者として現状の認識はいかがでしょうか?
今は先の読めない不明朗な時代です。少子化が更に進行し人口の減少に歯止めがかからず、販売・飲食業はおのずと厳しい局面と対峙することになるでしょう。過去あるいは現在の栄光の上にあぐらをかいて、のんきに漬かっているようでは生き残ってはいけません。
経営とは今が良ければではなく、5年先、10年先の世の中はどうなっているのか、何が求められるのかを見据えての商品企画力、宣伝力、企業イメージの構築を念頭に戦略を練っていかなければならないと思います。
そのためにも企業はどんどん世代交代を早め、若い経営者の感覚を経営戦略に反映すべきでしょう。自分のことながら若くして経営者となったことに負い目はなく、むしろいっそう会社、伝統、商品に対する愛着が深まり、更なる経営努力を惜しまないという気持ちになりました。
◆会社経営の中で社員のやる気、モチベーションを高めることも重要だと思いますが、社員教育の上で大事なことはどんなことだとお考えですか?
自らが今すべきことを考え、行動を起こすこと、すなわち「自主性」です。お客様と接し、どんなときでも「お客様に喜んでいただける」ための気遣い、気配りを心がけることを大事にして、忘れないようにと指導しています。
ぜひ、有限会社 佐藤養助商店のホームページ(http://www.sato-yoske.co.jp)をご覧ください。商品購入、直営店案内はもちろん、「稲庭うどんの歴史」や「稲庭うどんの作り方・創作レシピ」など大変興味深い企画の数々が掲載されています。また佐藤社長自ら毎日欠かさず情報を発信されている「いなにわブログ」には地域のできごとから、強い思い入れがおありの野球のことなど、佐藤社長の人柄や活動の広さが感じられる内容です。
◆今年2010年は創業150周年を迎えられるとのことで、大変おめでとうございます。今後の事業展開、さらなる将来展望についてお伺いします。
現在東京銀座、福岡天神など県内外に10店舗の直営飲食店をオープンしている他、国内での販売にも力を注いでいますが、昨年は香港で業務提携した店の開店もあり、今後はアジア市場での展開も検討しております。
これは当店単独での進出にこだわらず、他の地場産業や観光産業なども含め、まず、いかにして集客力を上げるかの戦略を打ち出すことが第一です。
各分野から特色のある商品・企業メッセージを発信し、地域と一体となって活性化できるような方向に進んでいきたいと思っております。

~インタビューを終えて~

プロフィールを拝見させていただくと35歳の時に代表取締役ご就任され、150年の伝統を守るご苦労は並大抵のことではないだろうと思ったのですが、インタビュー中の発言からは、伝統を「守る」ことに満足せず、むしろ「攻め」に打って出るような姿勢が感じられる熱い表情が印象的でした。
同郷秋田の若き経営者に世界を視野に入れた企業戦略・商品企画を打ち立てている志の大きな人物がおられることがわかり、大いに勇気づけられた思いがしました。

取材日:2010年3月25日

プロフィール

1969年1月31日
七代佐藤養助の長男として誕生
1987年
秋田市立秋田商業高等学校卒業
有限会社佐藤養助商店 入社
1996年
有限会社佐藤養助商店 専務取締役に就任
2004年
有限会社佐藤養助商店 代表取締役に就任

現職

  • 有限会社佐藤養助商店 代表取締役
  • 株式会社YOSUKEホールディングス 代表取締役
  • 秋田県稲庭うどん協同組合 代表理事
  • ゆざわ小町商工会 理事
  • 湯沢法人会青年部 理事
  • 秋田県商工青年同友会 会長
  • 全国商工青年同友会 理事
  • いなかわ福祉会 理事
  • 稲庭小学校PTA会長
  • 稲川中学校PTA会長

有限会社 佐藤養助商店

業種
乾麺製造販売・飲食業
創業
1860年(万延元年)
資本金
1,000万円
代表者
代表取締役 佐藤正明
本社所在地
秋田県湯沢市稲庭町字稲庭229
TEL
0188(43)2226
FAX
0188(43)2812
ホームページ:
http://www.sato-yoske.co.jp/
E-mail
ys@sato-yoske.co.jp

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